プログラム・ターゲットを書く
プログラムのターゲットを書く際に、心に留めておかなくてはならない点がいくつかあります。 これらの点を使うことで、プログラムの完了と、あなたの計画の実現が促されます。
最初の点は、プログラムの最初のターゲットは生産ターゲットでなければならない、ということです。 この種のターゲットは物事の数量を設定し、通常は時間に対して設定されています。 生産ターゲットは、例えば、「4月15日までに次の秋季の生徒に郵送された、すべての受諾書」というものです。
しかし、たとえ最初のターゲットが生産ターゲットでなければならないとしても、実際、生産ターゲットそれ自体だけを書くことはできません。 その理由は、誰かがそのターゲットを行う必要があるからです。 そして、そこにそれを行う誰かを置くとすぐに、物事の組織化が始まったことになります。 ですから、いくらかの組織化がまず初めになければなりません。
例えば、上記の生産ターゲットでは、受諾書の郵送をする人がひとりしかいないとしましょう。ただし、4月15日までにすべての手紙を郵送するには、それがあと2~3人必要なのがわかっています。 ですから、あとふたりの人を獲得して、これらの手紙の郵送に取り掛からせる、というターゲットをこのプログラムに加えなければならないでしょう。
したがって、最初のターゲットは、誰であれ実際に今そこにいる人に手紙を書かせて、郵送させるというものになります。 そして、第2のターゲットは、この仕事にさらに人を就けるというものでしょう。 さもないと、その生産は続きません。
したがって、生産をもたらすように、即座に組織化をする必要があるのです。
ターゲットは、終わらせることのできるもの(実行できる、終了できる、完了できるもの)であるべきです。
時々、終わらせることができないような形でターゲットが書かれているのを目にするかもしれません。 通常、そのようなことが起こるのは、そのようなターゲットに誰かができる特定の行動が示されていないからです。
「環境(地域)との友好的な関係を維持する」といったターゲットは、人に行為を遂行させることがないので、終わらせることができません。
さて、そのターゲットが「スミス夫人とジョーンズ氏を訪問して、彼らにこれこれについて話をする」といったようなものであれば、それは完了することのできる行為です。
ターゲットは、終わらせることのできるもの(実行できる、終了できる、完了できるもの)であるべきです。 プログラムのターゲットが完了できるものであれば、そこで達成したいと思っているものを達成できる可能性は非常に高くなるでしょう。
ターゲットの種類とその書き方を学んだので、あなたはこれらのターゲットをまとめ、プログラム全体を書くことができます。
以下は、ふたつのサンプル・プログラムです。 これらにはさまざまな種類のターゲットが含まれ、それぞれがひとつの規範的なプログラムを構成しています。 それらはまた、ターゲットがどのように組織化され、互いに関連し合って、正しい順序になっているかを示しています。
各サンプル・プログラムには特定の目的があります。 最初のプログラムでは、あなたはターゲットがどのように使われるか、またプログラムをどのように実行するかを学びます。 2番目のプログラムでは、あなたは生産について学びます。
これらふたつのプログラムのターゲットをひとつずつ行うことによって、
それらを完了したら、あなたは自分自身でプログラムを書き、実際に自分で実行することができるようになります。 それによって、どのように自分のゴールと目的を達成することができるのかがはっきりとわかります。
サンプル・プログラムNo.1
目的:ターゲットをどのように使い、プログラムをどのように行うのかを学ぶこと。
主要なターゲット:それを完了させること。
プライマリー・ターゲット:
1. 一度このプログラムを最後まで読み、それからそれぞれのターゲットを行う。
必須のターゲット:
1. これを行うことについて正直になる。
2. このすべてを実行する。
3. 実行したら、それぞれにチェック・マークを付ける。
オペレーティング・ターゲット:
1. 右の靴を脱ぐ。 底を見る。 そこに何があるのかを見る。 それをまた履く。
2. 水を1杯飲んでくる。
3. 紙を1枚取り上げる。 それに3つの同心円(ひとつの円の内側に中心点を同じにして描かれた円)を描く。 表を下に向けて置く。 裏に自分の名前を書く。 それを破って断片を本に挟む。
4. 左の靴を脱ぐ。 底を見る。 そこに何があるのかに注意を向ける。 それをまた履く。
5. 誰かを見付けに行って、「こんにちは」と言う。 戻って、その人たちがそれをどのように受け取ったかについて、自分に宛ててメッセージを書く。
6. 両方の靴を脱ぎ、互いの踵を3回ぶつけて、また履く。
7. 自分の人生において、途中のままにしてあったプロジェクト、または全く完了していないプロジェクトのリストを書く。
8. なぜそうだったのかを書く。
9. すべてを正直に行ったかどうかを確認するために、このプログラムを見直す。
10. このプログラムを行っている際に気付いたことがあった場合、それをリストにする。
11. このプロジェクトを正直に行ったかどうかを判断する。
サンプル・プログラムNo.2
目的:生産について学ぶこと。
主要なターゲット:実際に何かを生産する。
プライマリー・ターゲット:
1. 鉛筆を1本と紙を5枚、手に入れる。
2. このプロジェクトができる場所に座る。
必須のターゲット:
1. オペレーティング・ターゲットをひとつ読み、次に進む前にそれを完了させることを確実にする。
2. 求められているものを実際に生産する。
オペレーティング・ターゲット:
1. 何かを実際にすることなく、とても忙しそうにする。
2. それをもう一度行う。ただし、今度はとてももっともらしく行う(誰か何かが真実であると思い込むようにする)。
3. 自分の仕事や活動の生産物を考え出す。 必要であれば他の人から助けを得る。
4. 自分の机にある書類を整理する。
5. 上記のプライマリー・ターゲットにあるように、最初の紙を取り上げる。 4番が生産であったかどうかを書く。
6. 自分の生産物を出すのに、どのような形であれ貢献しない書類またはメッセージを見付ける。
7. それに答える。
8. プライマリー・ターゲットで求められている2枚目の紙を取り上げる。 それに7番のステップがなぜ完全に道理にかなっているのかを書く。
9. 3枚目の紙を取り上げ、自分の仕事や活動でどのようにコミュニケーションを受け取るかを描く。
10. 自分のポストの、高品質で完成した正しい生産物をひとつ生み出す。
11. それを提供する。
12. 各オペレーティング・ターゲットを見直し、どれを行った時が一番気分が良かったかを見てみる。
13. 4枚目の紙を取り上げ、生産が士気(個人やグループの精神的、感情的な態度、および自分が関わっている活動に対して示される熱狂の量)の基盤になっているかどうかを書く。
14. 5枚目の紙を取り上げ、それを表紙として使い、プログラムに関する要約を書く。
15. 自分がプログラムを完了したのだということを認識する。