恐らく、人のトーン・スケール上での位置を示す最も正確な指標となるのは、会話でしょう。

自由に話すことができ、相手の言うことを受け止めながら聞くのでなければ、トーン・スケール上でさほど高いところにいるとは言えません。

人の聞き方、話し方の両方を観察すれば、その人のトーン・スケール上での位置が正確にわかります。

これを理解することで、あなたは2分間トーン・スケール・テストと呼ばれるものを行うことができます。

このテストで、あなたは、その人のコミュニケーション・レベルを測定します。 2分間トーン・スケール・テストのやり方は、単に、その人に向かって、一番高いトーン・レベルで創造的かつ建設的に話し始め、それから、その人から反応が得られるところまで、次第にあなたの会話のトーンを下げていくというものです。

人は自分自身のトーン・レベルに最もよく反応します。 このタイプのテストを行う際には、特定のトーン・レベルで、あまり長く会話を行ってはいけません（せいぜいひとつかふたつの文に押さえるべきです）。なぜなら、長く会話を交わすと、その人のトーンがわずかに上がる傾向があるため、テストの正確さが損なわれるからです。

2分間のテストでは、最初に何か創造的で建設的なことを言い、その人が何か創造的で建設的なことを返してくるかどうかを見ます。 例えば、その人に新しい大発見や、何千人もの失業者を助けるような新たな開発プロジェクトについて話します。

もし熱狂的な反応を得なければ、スポーツか何かについて話し、それに反応するかどうかを見ます。

それでも反応がなければ、その人が知っていること（もちろんその人自身についてではなく）について敵対的に話し始め、このレベルに反応するかどうか見ます。 例えば、すべての物価が上がり、生活費がかさみ、ただ車を運転するのにどれだけ費用がかかるのか話すことができます。

それから怒りのトーン・レベルで、その人が知っているだろうことについて、一言二言、言います。

次は、その人に対して絶望的でみじめなトーン・レベルでコミュニケートする何かをその人に言います。

上から下までのこれらのどこかで、その人はあなたが提供していた会話の種類に同意するでしょう。 つまり、その人は同じトーン・レベルで応答し、その主題についてあなたに話し返すでしょう。 それから、その人がいるとわかったトーン・レベルにそって会話を進めることができます。そしてすぐに、チャート上でのその人の位置を見極めるために、十分な情報を手に入れられるでしょう。

トーン・スケールは、人はどのように振る舞うのか、またはその人が行う傾向にあることは何かについて教えてくれる、これまで開発された中でも最も重要なツールのひとつです。 このツールを使ってください。そうすれば、あなたは誰と関わっているのか、誰と交際するのか、そして誰を信頼するのか、常にわかるようになるでしょう。