個人間そして国家間の暴力と対立の原因が、長い間、研究されてきました。

エジプトなど、かつて世界の中心にあった多くの大国はずっと以前に塵と消えてしまいました。 かつて非常に活発だったところは、現在、ほとんど何も起きていません。 かつての大都市の廃墟は、過去に多くの対立があったことを示しています。 人間のあらゆる業績、知恵（知識）、幸せを祈る気持ちにもかかわらず、人類の歴史は対立の上に築かれています。 ですから、どのように、そしてなぜ対立が起こるのかに関して、知られていない何かがあるに違いありません。

すべての対立に付随する法則があることが発見されました。

その法則とは、こうです。

すべての口論において対立が存在するためには未知のサード・パーティー（第三者）が存在していなくてはならない。 口論とは、感情的な議論、またはケンカです。そして対立は、深刻な不同意や口論。それは普通、長い間続くものです。 パーティーとは、人のことで、サード・パーティーとは、ふたりの間の争いにいる3人目の人です。 彼は、ふたりの間の争いには参加していませんが、彼がそれを引き起こしている人なのです。

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口論が起こるにはふたりの潜在的な対立者の間で未知のサード･パーティーが活発に口論を生じさせようとしていなくてはならない。

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争いが起こるには二者が必要だと一般には信じられているが、実際に対立が起こるためにはサード・パーティーが存在し、争いを展開させなくてはならない。

対立しているふたりの人の争いを見ることは非常に簡単です。 彼らは非常に目に付きます。 より見えにくく考えにくいのは、サード・パーティーが存在し、活発に口論を引き起こしていたということです。

サード・パーティーは、しばしば、誰もがそうだとは思わない人で、その領域にはいるものの、対立のどちらとの関係も否定している人です。 この隠れたサード・パーティーは、一方だけを支持しているように見えますが、もともとその対立を引き起こした人だということが分かるでしょう。

サード・パーティーの法則は、人生のあらゆる面での対立を解決する効果のあるものです。 解決とは、困難を解明することです。

これこそが戦争の原因なのです｡

人は、ふたりがお互いに罵(ののし)り合って、ケンカし、殴り合っているのを目にします。 周りには誰もいません。 ですからもちろん、彼らが争いを起こしたことになりますよね？ 真実は、その人たちが殴り合いをする前に、サード・パーティーが対立を始めたのです。

どのようにその争いが始まったのかを見つけ出すと、信じられないような情報を見つけるでしょう。 それが厄介な点なのです。 何かがビックリするようなものである時、それは簡単には信じられないものです。 物事を隠す方法のひとつは それを信じられないような ものにすることです｡

例えば、労働者Aと労働者Bはずっと言い争っています。 彼らはケンカを始めます。 お互いに相手を非難します。 どちらも正しくないので、その議論は解決しません。その本当の原因が見付かっていないからです。

そのような事例を徹底的に調べます。 何か信じ難いものを見付けます。 労働者Aの妻が労働者Bと浮気をしていて、それぞれに対して、他方に関する不満を話していたのです。

また別の例は、数年間対立し、争っている農夫 Jと牧場経営者 Kです。 理にかなっているように見える争いの理由があります。 にもかかわらず､それは続いており解決に至っていません｡ 綿密な調査でサード・パーティー、銀行家 Lを見つけます。彼は農夫 Jと牧場経営者 Kの争いにおける双方の損失のおかげで、それぞれにお金を貸し付けることができます。 ですから、彼は争いが続くようにします。 そうすれば、両方が負けた時、彼は彼らの土地を完全に手に入れるのです。

個人的な口論、グループの対立、国の戦いでさえ、ざっと調べ、もし注意深く探してみれば、サード・パーティーを見付けることでしょう。 彼は争っている両者から疑われることもなく、もし疑われたとしても、ありえないと思われます。 しかし注意深く調べてたら、最後にはそれが真実であることを見付けます。

この情報はとても役に立ちます。

夫婦が口論しているとき、これに対処する正しい方法は、二人に、サード・パーティーを注意深く探し出し、見付け出すようにさせることです。 彼らは最初、議論の多くの理由を挙げるかもしれません。 それらの理由は複数の人ではありません。 ここではサード・パーティー、実際の「人」を探しているのです。 双方がサード・パーティーを見付け、その通りだと合意する時、それが口論の終わりとなるのです。

時には口論しているふたりは、偶然に間違った人を選び責めることがあります。 これは口論を止めますが、それは実際のサード・パーティーではないので、その対立は終ることなく、代わりに、しばらくすると、さらに多くの口論が起こります。 このようにして、あなたが正しいサード・パーティーを見付けたかどうかが分かります。

戦っている二ヵ国は、会って、実際のサード・パーティーを見付けるべきです。 もし注意を向ければ、サード・パーティーが実際に存在することが判明し、正しいサード・パーティーを見付けることができます。

ふたりの人が正しいサード・パーティーを見付けたら、彼らはその人と争うことはしません。 彼らは通常、ただ彼を避けます。

結婚における動揺は珍しいことではありません。 誰がそもそも対立を引き起こしたのかを双方が本当に突き止めれば、結婚生活を救うことができます。 サード・パーティーは（結婚生活全体を通して）何人もいたかもしれませんが、一度にひとりだけです｡

人と組織の間の口論は、ほとんどの場合、人かグループのサード・パーティーによってもたらされます。 その組織とその人は、話し合いの場を持ち、両者が両者について与えられてきたすべてのデータを互いに提示し合うことで、サード・パーティーを見付けるべきです。

政府や暴動に参加する人々もまた、それぞれの側の代表者に、お互いに、何を言われ、誰に言われたかを話すようにさせたら、合意に戻ることができるでしょう。

そのような会議は、しばしばお互いを非難し、責め合うものになります。 彼らはただ、誰に何を言われたか、その名前を上げることに徹しなければなりません。そうすれば、うまくサード・パーティーを見付けることができます。

サード・パーティーの法則は対立を引き起こし得る悪い状態が存在していないという意味ではありません。 そうした状態はあるのです。 しかし、これらは通常、対立が続くように働くサード・パーティーがいなければ、話し合うことで処理されるます。

これまでに、お互いに非難し合う二人が過去を批判して、彼らの対立の背後にいるサード・パーティーが突き止められていなかったり、気付かれていないことがあります。 戦争の原因、そしてその背後に隠れているものについて話す時、私たちはサード・パーティーについて話すべきです。

対立を起こしている人…サード・パーティー…が隠れたままでない限り、解決できない対立など存在しません。

これは自然法則です。

これは知っておくだけの価値があります。

あらゆる対立、または平和をもたらそうとしている領域に、適用してください。